展示会テーブルクロスのデザイン|事例から考えるブース演出
展示会ブースの印象を左右する要素というと、壁面装飾や照明、タペストリーなどに目が向きがちですが、実は「テーブルクロス」も来場者の視線に大きく影響するアイテムのひとつです。
展示会では、商談用のテーブルや資料配布用の机が必ずと言っていいほど設置されます。そのテーブルにどのようなクロスを掛けているかによって、ブース全体の印象や、企業イメージの伝わり方が変わることも少なくありません。
本記事では、展示会ブースにおけるテーブルクロスの役割や、デザインを考える際に意識したいポイントを整理します。後半では、実際に展示会で使用されたテーブルクロスの事例をご紹介し、ブースづくりの参考にしていただける内容をまとめています。
目次
展示会ブースにおけるテーブルクロスの役割とは
展示会ブースに設置されるテーブルは、商談、資料配布、製品説明など、来場者との接点となる重要な場所です。来場者がブースに足を止めた際、自然と目線が向かう位置にあるため、テーブル周りは想像以上に注目されやすいポイントでもあります。
壁面装飾やタペストリーと比べると、テーブルクロスは脇役のように見えるかもしれません。しかし実際の展示会では、通路側からブースを眺めたときに、テーブルクロスの色やデザインが視界に入り、ブース全体の印象を左右するケースも少なくありません。
テーブルクロスには、次のような役割があります。
- ブース全体の統一感をつくる
- 企業名やロゴを自然に訴求する
- テーブル下の備品や脚元を隠し、見た目を整える
- 来場者の視線をブース内に引き込む
たとえば、壁面や背面に大きな装飾を施していない場合でも、テーブルクロスに社名やロゴが入っていることで、「どんな会社のブースなのか」が伝わりやすくなります。また、資料やノベルティを置いたテーブル周りが整って見えることで、ブース全体に安心感や信頼感を与える効果も期待できます。
特に、通路側からブースを見た際には、壁面装飾だけでなくテーブルクロスの面積も大きく視界に入ります。そのため、テーブルクロスは単なる「敷物」ではなく、ブース演出の一部として捉えられることが多くなっています。ブース全体の見え方を考えるうえで、テーブルクロスも重要な構成要素のひとつと言えるでしょう。
展示会用テーブルクロスでデザインが重要な理由
展示会では、来場者が一つひとつのブースに長時間滞在するとは限りません。多くの場合、通路を歩きながら複数のブースを見比べ、「気になるかどうか」を瞬時に判断しています。
その際、テーブルクロスのデザインは次のような点で影響を与えます。
- ブースのテーマや業種が一目で伝わるか
- ロゴや社名が認識しやすいか
- 他ブースと並んだときに埋もれていないか
たとえば、壁面装飾がシンプルな場合でも、テーブルクロスに社名やブランドカラーが入っていることで、「どんな会社なのか」が来場者に伝わりやすくなります。
逆に、テーブルクロスが無地だったり、ブース全体のトーンと合っていなかったりすると、せっかく準備した装飾や資料の印象が弱まってしまうこともあります。
展示会テーブルクロスのデザインで意識したいポイント
展示会用のテーブルクロスを制作する際は、見た目の良さだけでなく、展示会という環境を前提に考えることが重要です。ここでは、デザインデータを用意する際に意識されることの多いポイントをご紹介します。
ブース全体との統一感
テーブルクロス単体で目立たせるというよりも、背面の幕やタペストリー、パネルなどと色味や雰囲気を揃えることで、ブース全体に統一感が生まれます。
ロゴカラーやコーポレートカラーをベースにしたデザインは、企業イメージを伝えやすく、来場者の記憶にも残りやすい傾向があります。
通路側からの見え方
展示会では、来場者が立った状態でブースを見ることが多いため、テーブルクロスの上部〜中央付近が特に目に入りやすくなります。
そのため、社名やロゴ、サービス名などは、折り返し部分や床に近い位置ではなく、正面から見たときに認識しやすい位置に配置されるケースが多く見られます。
情報量を詰め込みすぎない
テーブルクロスは、あくまでブースの補助的な役割を担うアイテムです。サービス説明や細かな文章を多く入れすぎると、かえって読みにくくなってしまいます。
ロゴや社名、キャッチコピーなど、要素を絞ったデザインのほうが、展示会の環境では伝わりやすい傾向があります。
展示会で使われるテーブルクロスの仕様とは
展示会用テーブルクロスは、見た目の印象だけでなく、ブースのレイアウトや運営のしやすさにも関わるアイテムです。そのため、形状や仕様、生地の特性を理解したうえで制作されるケースが多くなっています。
展示会テーブルクロスの主な仕様と形状
展示会で使われるテーブルクロスには、いくつか代表的な仕様があります。テーブルの大きさやブースの配置に合わせて選ばれることが多く、デザインデータを作成する際にも、どの仕様で使用されるかを意識しておくことが重要です。
- 前面のみを覆うタイプ
- 三方(前・左右)を覆うタイプ
- 四方すべてを覆うフルカバータイプ
前面のみのタイプは設営が比較的簡単で、ロゴや社名を正面に大きく見せたい場合によく使われます。一方、三方・四方を覆うタイプは、テーブル下の荷物や配線を隠しやすく、ブース全体をすっきりと見せたい場合に選ばれることが多くなります。
展示会テーブルクロスの主な生地
展示会用テーブルクロスでは、形状だけでなく「どの生地を使うか」によっても、完成後の見え方や扱いやすさが変わります。展示会という使用シーンを前提に、次のような生地が選ばれるケースが多く見られます。
ターポリン
ターポリンは、展示会用の幕やテーブルクロスでよく使われている定番素材です。生地にしっかりとした厚みがあり、展示会用途で求められる耐久性や安定感を備えているのが特長です。
表面がフラットで印刷面が安定しているため、ロゴや文字、社名などがはっきりと見えやすく、展示会場の照明環境下でも視認性を確保しやすい素材として選ばれています。通路側から見た際にも、情報が読み取りやすい点は展示会用途において大きなメリットと言えるでしょう。
また、水や汚れに強く、展示会での使用や持ち運び、保管を前提とした運用にも適しています。繰り返し使用される展示会や、屋内外を問わず使われるケースでも、多く採用されている素材です。
ターポリン生地の特徴や用途については、以下の解説ページでも詳しく紹介しています。素材理解を深めるための参考情報としてご覧ください。
▶︎ ターポリンとは?生地の特徴や用途を紹介
▶︎ ターポリンのメリット・デメリットを解説
トロマット
トロマットは、布系素材の中でも比較的しっかりとした厚みがあり、テーブルクロスとして使用した際に自然なドレープが出やすい生地です。ビニール系素材に比べて反射が少なく、落ち着いた印象を与えたい展示会ブースで使われることがあります。
印刷面はマット調で、照明が当たってもギラつきにくく、文字やロゴがやわらかく見える点が特長です。企業ブースやサービス紹介など、安心感や信頼感を重視した展示会では、こうした布系素材が選ばれるケースも見られます。
また、トロマットはポンジなどの薄手素材と比べると透けにくく、展示会場の照明条件や周囲ブースの影響を受けにくい点もポイントです。布素材の中でバランスの取れた使い勝手を重視したい場合に検討されることが多い生地と言えるでしょう。
トロマット生地の詳しい特徴については、以下のページで解説しています。また、ターポリンとの違いや、ポンジとの比較についても紹介していますので、参考情報としてご覧ください。
▶︎ 幕に使用される「トロマット」生地とは?
▶︎ ターポリンとトロマットの違いを解説
▶︎ ポンジとトロマットの違いとは?
トロピカル
トロピカルは、比較的軽量で取り扱いやすい布系素材です。設営や撤去の負担を抑えたい展示会や、短期間のイベントで使用されるケースが多く見られます。
生地は薄手ながらも適度なハリがあり、テーブルクロスとして使用すると、布ならではのやわらかい質感がブース全体にやさしい印象を与えます。カジュアルな展示会や、親しみやすさを重視したブースづくりと相性の良い素材です。
一方で、照明条件や設置場所によっては透け感が出やすいため、使用環境を想定したうえで採用されることが一般的です。軽さと設営性を重視する展示会では、運用面でのメリットが活かされる素材と言えるでしょう。
トロピカル生地の特性や、展示会・幕用途での使われ方については、以下の解説ページでも詳しく紹介しています。
展示会用テーブルクロスでは、ブースの雰囲気や運営方法に合わせて、仕様と生地の組み合わせを考えることが重要です。当サイトで取り扱っている各生地の特徴や違いについては、以下のページでも詳しくご紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
展示会テーブルクロスの製作事例紹介
ここからは、実際に展示会で使用されたテーブルクロスの製作事例をご紹介します。ブース全体の雰囲気や、テーブルクロスがどのように活用されているかに注目してご覧ください。
公益財団法人 北九州産業学術推進機構様の事例
公益財団法人 北九州産業学術推進機構様よりご依頼をいただき、テーブルクロスを製作しました。今回はフラットタイプのテーブルクロスとして、ブース装飾に使いやすい仕様で仕上げています。
テーブルクロスの素材には、布生地の「トロピカル」を採用しています。軽量で取り扱いやすく、展示会やイベント会場への持ち運びや設営がしやすい点が特長です。実際の展示会ブースでは、テーブル前面に大きく配置されたロゴが視認しやすく、通路から見た際にも印象に残る仕上がりとなっています。
白を基調としたテーブルクロスにロゴを配置することで、清潔感と信頼感のあるブース空間を演出しており、配布資料や冊子類とも自然になじんでいます。また、テーブル下の備品や荷物を覆うことで、ブース全体がすっきりと見える点もポイントです。
トロピカル生地はアイロンがけにも対応しているため、展示会やイベント終了後の保管や、次回使用時のメンテナンスもしやすい素材です。本事例は、展示会用途を想定したテーブルクロス製作の一例として、実際の使用シーンが分かりやすい事例となっています。
合同会社ニューゲームズオーダー様の事例
合同会社ニューゲームズオーダー様よりご依頼をいただき、展示会で使用するテーブルクロスを製作しました。今回は防炎仕様のトロマット生地を使用しています。
トロマットは布らしい質感があり、展示会場の照明下でも反射が少なく、落ち着いた印象を与えやすい素材です。本事例では、鮮やかなブルーを基調としたデザインを大きく掲出することで、通路から見た際にもブースの存在が分かりやすい仕上がりとなっています。
テーブル前面を広く覆う仕様のため、テーブル上に商品や冊子を多く並べた場合でも、全体の印象が散らかりにくく、展示スペースとしてのまとまりが生まれています。物販や展示を行うブースにおいて、テーブルクロスが背景として機能している点も特徴です。また、防炎トロマット生地はトロピカル生地同様アイロンがけにも対応しています。
日本赤十字社 福岡赤十字病院様の事例
日本赤十字社 福岡赤十字病院様の就職説明会ブースにおいて、代理店様よりご依頼をいただき、ブース装飾一式の製作を行いました。背面のロゴ幕やロールスクリーンバナー、椅子カバーなどとあわせて、テーブルクロスもブース構成の一部として製作しています。
テーブルクロスにはターポリン素材を使用し、展示会や説明会といった人目に触れる場でも、ロゴやデザインがはっきりと見える仕様としました。白を基調としたデザインに赤十字マークを配置することで、会場内でも視認性が高く、落ち着きと信頼感のある印象を与えています。
テーブル前面を広く覆うサイズで製作しているため、テーブル下の備品や配線を隠しつつ、ブース全体の見た目を整える役割も担っています。背面装飾や椅子カバーとデザインのトーンを揃えることで、説明会ブースとして統一感のある空間に仕上がっています。
まとめ
展示会ブースにおいて、テーブルクロスは決して目立ちすぎる存在ではありませんが、来場者の視線に自然と入り、ブース全体の印象を左右する重要なアイテムです。商談や資料配布といった来場者との接点となる場所だからこそ、見え方やデザインの影響は小さくありません。
本記事でご紹介したように、展示会用テーブルクロスでは、ブース全体との統一感や通路側からの視認性、情報量の整理といったポイントを意識したデザインが多く見られます。また、使用する生地や仕様によって、見た目の印象だけでなく、設営や運営のしやすさにも違いが生まれます。
実際の製作事例からも分かる通り、テーブルクロスは単体で目立たせるためのものではなく、壁面装飾や背面幕、展示物と組み合わせることで、ブース全体の完成度を高める役割を担っています。用途や展示会の規模に応じて、どのような位置づけで使うかを考えることが大切です。
これから展示会の準備を進める際は、テーブルクロスも含めたブース全体の構成を意識しながら、「来場者からどう見えるか」という視点で装飾を検討してみてください。細かな部分まで整えることで、展示会ブースの印象はより伝わりやすくなるはずです。












