展示会ブースに照明を活かす方法|タペストリー・幕で目立たせるコツと実例
展示会ブースを成功させるために欠かせない要素のひとつが「照明」です。どれだけデザイン性の高いブースを用意しても、照明の使い方次第で見え方や印象は大きく変わります。近年の展示会では、照明を効果的に取り入れたブースほど来場者の足を止めやすく、印象に残りやすい傾向があります。
本記事では、目を引く展示会ブースに必要な考え方や照明の重要性を整理しつつ、照明と相性の良いタペストリー・幕を活用した事例をご紹介します。展示会のブース企画・準備を担当されている方が、実際のブースづくりをイメージしやすくなる内容です。
目次
展示会ブースに求められるものとは?
展示会ブースの役割は、単に商品やサービスを並べることではありません。限られた時間と空間の中で、「何を扱っている会社なのか」「どんな価値を提供しているのか」を瞬時に伝える必要があります。
来場者は通路を歩きながら、数多くのブースを流し見しています。そのため、ブースの前で立ち止まってもらえるかどうかは、第一印象でほぼ決まると言っても過言ではありません。
展示会ブースにおいて特に重要となる要素は、以下の3点です。
- 遠くからでも視認できる「わかりやすさ」
- 他ブースとの差別化につながる「印象づけ」
- 足を止めた後に理解を深めてもらう「情報整理」
これらの要素を支える基本的な要素のひとつが「照明」です。展示会において照明は以前から重視されてきた存在であり、ブースの見え方や印象を大きく左右します。照らし方ひとつで、同じ装飾やグラフィックでも、伝わり方に大きな差が生まれるのです。
なぜ展示会ブースで照明が重要なのか
展示会場は、会場全体が均一に明るいとは限りません。天井照明だけでは、ブースの奥や壁面が暗く見えたり、展示物に影ができてしまったりすることもあります。
照明を適切に使うことで、次のような効果が期待できます。
- ブース全体を明るく見せ、入りやすい雰囲気をつくる
- 注目させたいポイントに視線を集める
- ロゴやグラフィックを印象的に見せる
- 写真やビジュアルの発色を良くする
特に、壁面や背面に設置するタペストリーや幕は、照明の当て方によって見え方が大きく変わります。照明が当たることで、グラフィックが浮かび上がり、ブース全体の存在感が一段と高まります。
つまり、照明は単なる「明るさの確保」ではなく、ブース演出の一部として考えることが重要なのです。
展示会ブースで使われる照明の種類と役割
展示会ブースにおける照明は、単にブースを明るくするためのものではありません。「どこを見せたいのか」「何を一番伝えたいのか」を来場者に直感的に伝えるための、重要な演出要素です。
展示会でよく使われる照明には、いくつかの種類があり、それぞれ役割が異なります。
- スポットライト: ロゴやキャッチコピー、メインビジュアルなど、見せたいポイントを強調する照明です。幕やタペストリーの一部に当てることで、視線を自然に集める効果があります。
- 間接照明: 壁面や床に光を反射させ、ブース全体をやわらかく照らす照明です。ブースの雰囲気づくりや、高級感・安心感の演出に使われることが多くなります。
- バックライト(透過照明): 背面から光を当てることで、ビジュアルやロゴを浮かび上がらせる照明手法です。バックライト対応の素材や構造と組み合わせることで、遠くからでも目を引くブースを演出できます。
- 会場備え付けの天井照明: 会場全体を照らす基本照明です。個別の演出照明がなくても、この天井照明を前提に幕やタペストリーの色・デザインを設計することで、見え方を大きく改善できます。
当サイトでは照明機材の手配は行っていませんが、照明が当たる環境を想定した幕・タペストリー制作は対応しています。入稿データをもとに、展示会という使用シーンに適した仕様で仕上げることが可能です。
そのため、照明を「後から考える要素」ではなく、ブース設計やデータ制作の段階から意識しておくことで、完成後の見え方や印象に大きな差が生まれます。展示会ブース全体をどう見せたいかを考えながら、幕やタペストリーの制作を進めることが重要と言えるでしょう。
照明を活かせていない展示会ブースのよくある失敗
照明は重要な要素である一方、使い方を誤るとブースの魅力を十分に伝えきれない原因にもなります。ここでは、展示会でよく見られる「照明を活かしきれていないブース」の失敗例をご紹介します。
- 照明が強すぎて文字や写真が白飛びしている: スポットライトを強く当てすぎると、幕に印刷された文字や写真が見えにくくなることがあります。特に白背景のデザインでは注意が必要です。
- 照明が弱く、ブース全体が暗く見えてしまう: 会場照明だけに頼り、デザインも暗色中心だと、通路から見た際にブースが埋もれてしまいます。
- 情報量が多すぎて光が分散してしまう: 幕やタペストリーに情報を詰め込みすぎると、どこを照らしても印象がぼやけてしまいます。照明で強調したいポイントを絞ることが重要です。
- 背景色と照明の色が合っていない: 暖色系の照明に寒色系のデザイン、またはその逆など、色の相性が悪いと違和感のある印象になってしまいます。
- 照明の位置を想定せずにデザインしている: 実際には斜めから光が当たるのに、正面から見る前提で文字を配置してしまい、読みにくくなるケースも少なくありません。
これらの失敗の多くは、「デザインと照明を別々に考えてしまうこと」が原因です。幕やタペストリーは、どんな光が、どの方向から当たるのかを想定したうえで設計することで、照明の効果を最大限に引き出すことができます。
照明と相性の良い「幕・タペストリー」の役割
展示会ブースにおいて、照明の効果を最大限に引き出すためには、照らされる対象も重要です。そこで活躍するのが、タペストリーや大型の幕といった布製・シート製の装飾アイテムです。
幕やタペストリーは、以下のような役割を担います。
- ブースの「背景」として世界観をつくる
- ロゴ・サービス名を大きく掲出できる
- 照明を当てることで立体感を演出できる
照明が当たることで、幕に印刷されたデザインがより鮮明に見え、遠目からでもブースの内容が伝わりやすくなります。特に縦長のタペストリーや横断幕は、照明との組み合わせで高いアイキャッチ効果を発揮します。
照明と相性の良い生地の選び方
展示会ブースでは、照明の当たり方によって幕やタペストリーの見え方が大きく変わります。同じデザインでも、生地の種類によって「明るく見える」「色が沈んで見える」「反射して読みづらい」といった差が生じるため、照明を活かすためには生地選びも重要な要素となります。
ここでは、当サイトで取り扱っている生地の中から、展示会ブースと照明の相性という観点で、特に使われることの多い素材を中心にご紹介します。
ターポリン|照明の影響を受けにくく、安定した見え方
ターポリンは、展示会ブース用の幕やタペストリーで最も多く使われている定番素材です。生地自体にコシがあり、光を適度に受け止めるため、スポットライトや会場照明が当たっても色ムラや透けが出にくいのが特長です。
照明が正面・斜めどちらから当たっても、文字やロゴが比較的くっきり見えやすく、展示会のように照明条件が完全に読めない環境でも安定した視認性を確保しやすい素材と言えます。
遮光ターポリン|背面の光を抑えて、昼夜問わず見え方を安定させたい場合に
遮光ターポリンは、生地の内部に遮光層が入っており、背面からの光を通しにくい素材です。会場の位置によって背後に照明や外光がある場合でも、印刷面の色や文字が影響を受けにくくなります。
展示会場では、ブースの立地によって「背中側が明るい」「時間帯で明るさが変わる」といったケースも少なくありません。そうした環境でも、照明条件に左右されにくい見え方を重視したい場合に選ばれることがあります。
トロピカル|照明で布の質感を活かしたいブースに
トロピカルは布系素材の中でも比較的しっかりとした厚みがあり、照明が当たることでやわらかい陰影が生まれる生地です。ターポリンに比べて反射が少なく、落ち着いた雰囲気のブース演出に向いています。
間接照明や会場照明を活かしながら、空間全体の印象づくりを重視したい展示会ブースでは、こうした布系素材が選ばれることもあります。
遮光スエード|照明で高級感と存在感を演出したい場合に
遮光スエードは、布素材の中でも特に厚みがあり、裏面に遮光性を備えた生地です。表面は起毛感のあるマットな質感で、照明が当たってもギラつきにくく、落ち着いた高級感のある見え方になります。
スポットライトや会場照明が当たることで、生地の凹凸がやわらかい陰影を生み、ロゴやビジュアルに立体感を与えられるのが特長です。また、遮光性があるため、背面からの光や隣接ブースの照明の影響を受けにくく、印刷面の色や文字が安定して見えます。
企業ブランディングを重視した展示会ブースや、落ち着いた世界観・信頼感を演出したい場合には、ターポリンとは異なる表現ができる生地として選ばれることがあります。
ポンジ|軽量だが、照明条件には配慮が必要
ポンジは軽量で扱いやすい生地ですが、薄手のため照明の影響を受けやすいという特性があります。強いスポットライトが当たると裏抜けが目立つ場合があるため、展示会ブースで使用する際は、配置場所や照明位置を意識することが重要です。
短期イベントや仮設ブースなど、軽さやコストを重視する場合には選択肢となりますが、照明との組み合わせには注意が必要な素材と言えるでしょう。
展示会ブースでは、照明とデザインだけでなく、「どの生地に印刷するか」も完成後の見え方を大きく左右します。会場照明やスポットライトの有無を想定しながら、生地を選ぶことで、より伝わりやすいブース演出につながります。
当サイトで取り扱っている生地の詳細や、それぞれの特長については、以下のページでも詳しくご紹介しています。生地選びに迷った際の参考として、ぜひあわせてご覧ください。
▶︎ 取り扱い生地のご紹介
照明を活用した展示会ブース事例紹介
ここからは、当サイトで製作させていただいた幕・タペストリーが、照明環境のある展示会ブースで使用された事例をご紹介します。実際の展示会では、製作した幕やタペストリーが照明と組み合わさることで、視認性や印象づけに活用されています。ブースづくりの参考としてご覧ください。
バヅクリ(株)様の事例|ターポリン
バヅクリ(株)様の展示会ブースでは、大型ビジュアルを印刷したターポリン幕が使用されています。会場内の照明が当たることで、写真やグラフィックが明るく映え、遠くからでもブースのテーマが伝わりやすい構成となっています。
ターポリンは発色が良く、照明下でもコントラストがはっきり出やすいため、大きなビジュアル訴求を行いたいブースに適した生地です。照明が当たることを前提としたデザインと組み合わせることで、通路からの視認性向上につながっています。
(株)CMF Design Lab様の事例|遮光スエード
(株)CMF Design Lab様の事例では、落ち着いたトーンのグラフィックを用いた幕が採用されています。照明が当たることで、生地表面の質感がやわらかく際立ち、ブース全体に統一感のある印象を与えています。
遮光スエードはマットな質感と遮光性を備えており、会場照明や周囲ブースの光の影響を受けにくい点が特長です。照明環境下でも印刷内容が安定して見えやすく、ブランドイメージや世界観を大切にした展示会ブースで活用されています。
(株)山本仁商店様の事例|ポンジ
(株)山本仁商店様の展示会ブースでは、透け感のある布素材「ポンジ」を使用したタペストリーが掲出されています。ポンジは光をやわらかく通す特性があり、照明が当たることで柄や色合いがふんわりと浮かび上がる点が特長です。
背面からの照明や周囲の光を受けることで、桜のモチーフが空間になじみながらも印象的に映り、通路から見た際にも視線を引きつけやすい構成となっています。透過性のある生地だからこそ、光の存在がデザインの一部として自然に活かされています。
このような表現は、ターポリンなどの遮光性が高い素材では再現しにくく、ポンジならではの質感と照明環境が組み合わさることで成立している事例と言えるでしょう。
(株)いえらぶGROUP様の事例|ターポリン
(株)いえらぶGROUP様の事例では、トラスを用いたブース装飾が行われています。会場照明が当たることで、幕の色味やデザインが明るく見え、ブース全体に統一感のある印象を与えています。
ターポリンは照明下でも色再現性が安定しているため、企業ロゴやブランドカラーを正確に伝えたい展示会ブースに向いています。照明環境を前提とした幕の使用により、ブース全体の視認性向上につながっている事例です。
まとめ
展示会ブースにおいて照明は、来場者の視線を集め、ブース全体の印象を左右する重要な要素です。照明の当たり方ひとつで、同じタペストリーや幕でも「目立つ」「伝わる」「印象に残る」見え方へと大きく変わります。
特に、壁面や背面に設置する幕・タペストリーは、照明と組み合わさることで、ロゴやビジュアルが際立ち、遠くからでもブースの内容を伝えやすくなります。生地の種類によっても光の受け方や見え方が異なるため、照明環境を想定した素材選びが重要です。
これから展示会ブースの企画・準備を進める方は、「どこを照らし、何を来場者に伝えたいのか」を整理したうえで、照明と幕の関係を意識してみてください。照明を前提にした幕づくりは、展示会ブースの完成度を高め、来場者の記憶に残るブース演出につながります。
















