垂れ幕におすすめの布種類とは?特徴と選び方を解説

店舗の軒先を彩る懸垂幕や、イベント会場で存在感を放つ横断幕。これから垂れ幕を制作しようと考えている企業担当者様にとって、最初に悩むポイントが「生地選び」ではないでしょうか。

「雨風に強いのはどれ?」「持ち運びやすい軽い生地は?」「写真がきれいに印刷できるのは?」など、用途によって最適な素材は異なります。実は、生地選びを間違えてしまうと、「重すぎて設置が大変」「すぐに色が褪せてしまった」「透けてしまって文字が読みにくい」といったトラブルに繋がることもあります。

本記事では、当サイトで取り扱っている垂れ幕に使用される主要な布生地(ポンジ、トロピカル、トロマット、スエード、遮光スエード)を徹底解説します。

それぞれの生地のメリット・注意点はもちろん、実際の制作事例やビニール系素材(ターポリン)との使い分けについても詳しくまとめました。ぜひ参考にしてください。

垂れ幕に使われる布とは?

垂れ幕に使用される素材は、大きく分けて「布(ポリエステル系)」と「ビニール(塩ビ系)」の2つのカテゴリーがあります。

一般的に「布」と呼ばれるものは、ポリエステル100%の糸で織られた生地を指します。布製の垂れ幕は、ビニール製に比べて軽くて柔らかく、折り畳んでコンパクトに持ち運べるのが最大の利点です。また、布ならではの落ち着いた質感があるため、屋内の展示会や店舗装飾、式典などで多く採用されています。

布とビニールの違い

垂れ幕制作を検討する際、布生地と並んで候補に上がるのが「ターポリン」と呼ばれるビニール素材です。

布生地が「軽さ」「質感」「持ち運びやすさ」を重視するのに対し、ターポリンは「耐久性」「耐水性」に特化しています。ターポリンはポリエステルの繊維を合成樹脂で挟んだ素材で、雨や汚れに強く、屋外で長期間(1年〜数年)掲出し続けるような幕に向いています。

一方で、布生地はターポリンに比べて発色が鮮やかで、グラデーションや写真の再現性に優れているという特徴があります。設置環境が屋内の場合や、屋外でも数日〜数週間の短期イベントであれば、扱いやすい布生地が選ばれるケースがほとんどです。

布生地については、この後詳しくご紹介してまいりますが、以下の記事も参考にしてみてください。
▶︎ どっちを選べばいい?ターポリンとトロマットそれぞれの特徴などを解説!

垂れ幕用の布生地の種類一覧

当サイトで取り扱っている布生地を一覧表にまとめました。まずは、生地ごとの違いをざっくり把握するところから始めてみてください。

このあと、それぞれの生地について、特徴や向いている用途、実際の制作事例を交えながら詳しくご紹介してまいります。設置場所や目的に応じた最適な生地選びの参考としてご覧ください。

生地名 厚み 透け感 主な用途
ポンジ ★☆☆☆☆(極薄) 強い(裏抜けが良い) のぼり旗、短期イベント幕
トロピカル ★★☆☆☆(普通) ややあり イベント横断幕、タペストリー
トロマット ★★★☆☆(厚手) 少ない 垂れ幕、テーブルクロス、展示会幕
スエード ★★☆☆☆(普通) 少ない(光沢あり) 店内装飾、物販用タペストリー
遮光スエード ★★★★☆(厚手) なし(両面印刷可) 両面垂れ幕、バナースタンド

各生地については、以下のページでもご紹介しています。
▶︎ 取り扱い生地のご紹介

ポンジの特徴・おすすめ用途

ポンジは、垂れ幕やのぼり旗で使用される布生地の中で、最も薄くて軽い素材です。街中で見かける「のぼり旗」の約9割以上がこのポンジ生地で作られています。

ポンジ

生地の特徴

ポリエステル100%の細い糸で粗めに織られており、非常に軽く、風によくなびくのが特徴です。最大の特長は、インクの「裏抜け」が非常に良いことです。表面に印刷を施すと、インクが生地を通り抜けて裏面まで浸透するため、裏側からも鏡文字の状態でデザインがはっきりと確認できます。

メリット

最大のメリットは、コストパフォーマンスに優れている点です。比較的安価に制作できるため、大量に垂れ幕やのぼり旗を制作したい場合に適しています。また、生地自体が非常に軽量なため、設置作業の負担を軽減でき、壁面への掲示や持ち運びも容易です。短期イベントや展示会など、設営と撤去を繰り返す用途にも向いています。

デメリット

生地が薄い分、耐久性は他の布生地と比較するとやや低くなります。屋外で長期間使用する場合、紫外線や風雨の影響によって色あせや劣化が早まることがあります。そのため、ポンジは短期使用やイベント用途に適した生地として選ばれるケースが多くなっています。

ポンジ生地については、以下のページでも詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。

▶︎ 幕に使用される「ポンジ」生地とは?

ポンジを使用した事例紹介(reaper tactical様)

reaper tactical様の印刷事例では、ポンジ生地の軽量性を活かした垂れ幕を制作させていただきました。複雑なロゴデザインも鮮明に印刷されており、イベント会場での掲示物として高い視認性を確保しています。軽さと扱いやすさが求められる用途において、ポンジ生地の特性が効果的に活かされた事例です。

reaper tactical様ポンジ幕制作事例

▶︎ 事例詳細はこちら

ポンジを使用した事例紹介((株)山本仁商店様)

(株)山本仁商店様の印刷事例では、防炎ポンジを使用したブース装飾用のタペストリーを制作させていただきました。サイズはW600×H2700と縦長で、ブースの縦ラインを強調できるため、遠目からでも視認性を確保しやすいのが特長です。ポンジ特有の透け感により、背面からの照明を使うと和風の花柄がやわらかく浮かび上がり、会場の雰囲気づくりにも効果的に活用されています。

(株)山本仁商店様_展示会タペストリー製作事例

▶︎ 事例詳細はこちら

トロピカルの特徴・おすすめ用途

トロピカルは、ポンジよりも厚みがあり、しっかりとした質感を持ちながらも扱いやすい布生地です。垂れ幕や横断幕、タペストリーなど幅広い用途で使用されています。

トロピカル

生地の特徴

ポンジよりも織りの密度が高く、生地に適度なハリがあります。そのため、設置した際に自然に下へ垂れ、美しいシルエットを保ちやすいという特長があります。また、印刷面の発色も良好で、企業ロゴや文字を鮮明に表現することが可能です。

メリット

耐久性と軽さのバランスに優れている点がメリットです。ポンジよりも丈夫でありながら、重量は比較的軽いため、設置や持ち運びがしやすい素材です。展示会や説明会など、繰り返し使用する用途にも適しています。また、しわになりにくいため、掲示時の見栄えも安定しています。

デメリット

強い光が背面から当たる環境では、わずかに透け感が出ることがあります。そのため、窓際など逆光になる場所で使用する場合には注意が必要です。透けを完全に防ぎたい場合は、トロマットや遮光スエードのような厚手生地を検討するのが適しています。

トロピカル生地については、以下のページでも詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。

▶︎ 幕に使用される「トロピカル」生地とは?

トロピカルを使用した事例紹介(公益財団法人 北九州産業学術推進機構様)

公益財団法人 北九州産業学術推進機構様の印刷事例では、トロピカル生地を使用した装飾幕を制作させていただきました。イベントブース内で使用する幕として採用されており、トロピカル特有の適度な厚みとハリによって、生地が自然に垂れ、美しい形状を保った状態で掲示されています。

また、ロゴや文字の印刷も鮮明に表現されており、白を基調としたデザインがブース全体に清潔感と統一感をもたらしています。トロピカルはポンジよりも透けにくく、適度な高級感を持ちながらも軽量で扱いやすいため、展示会や説明会などの屋内装飾に適した生地であることが分かる事例です。

公益財団法人 北九州産業学術推進機構様のテーブルクロス制作事例

▶︎ 事例詳細はこちら

トロマットの特徴・おすすめ用途

トロマットは、垂れ幕や横断幕の制作において最も広く使用されている布生地のひとつです。厚みがあり、耐久性と視認性に優れている点が特長です。

トロマット

生地の特徴

トロピカルよりもさらに厚手で、生地にしっかりとした重厚感があります。透けにくく、印刷面がマットな質感になるため、文字やロゴをはっきりと表示できます。企業のスローガン掲示や施設内の案内幕など、長期間使用する用途にも適しています。

メリット

耐久性に優れており、繰り返し使用できる点が大きなメリットです。また、生地の表面が光を反射しにくいため、照明環境下でも文字やデザインが見やすくなります。垂れ幕用途において、バランスの取れた標準的な生地として多くの企業で採用されています。

デメリット

ポンジやトロピカルと比較すると、生地に厚みがある分、重量がやや増します。そのため、大型サイズの垂れ幕を設置する際には、設置場所の強度や固定方法を確認することが重要です。

トロマット生地については、以下のページでも詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。

▶︎ 幕に使用される「トロマット」生地とは?

ポンジとの違いについて詳しく知りたい場合は、以下の比較記事も参考になります。

▶︎ ポンジとトロマットの違いとは?横断幕やのぼり旗に最適な素材を選ぼう!

トロマットを使用した事例紹介((株)総合近江牛商社様)

(株)総合近江牛商社様の印刷事例では、トロマット生地を使用した展示会のブース幕を制作させていただきました。黄色を基調としたビビッドなデザインも鮮明に印刷されており、生地のマットな質感によって光の反射を抑えながら、視認性を高めています。

(株)総合近江牛商社様_展示会ブース製作事例

▶︎ 事例詳細はこちら

スエード・遮光スエードの特徴・おすすめ用途

スエードおよび遮光スエードは、発色の美しさと高級感を兼ね備えた布生地です。展示会装飾や店舗内装など、見栄えを重視する用途に適しています。

スエード

遮光スエード生地

生地の特徴

スエードは高密度で織られており、滑らかな質感と上品な光沢があります。写真や細かなデザインも高精細に表現できます。遮光スエードは内部に遮光層を持つ構造で、光を通さず、両面印刷が可能です。

メリット

印刷の再現性が高く、写真やグラフィックを美しく表現できます。また、遮光スエードは両面印刷が可能なため、両方向から視認される垂れ幕用途にも適しています。

デメリット

他の布生地と比較すると価格がやや高くなる傾向があります。また、生地の光沢によって設置環境によっては見え方が変わる場合があります。

スエードおよび遮光スエードについては、以下のページでも詳しくご紹介しています。あわせてご確認ください。

▶︎ 幕に使用される「スエード」「遮光スエード」生地とは?

スエードを使用した事例紹介((株)TRUNK様)

(株)TRUNK様の印刷事例では、スエード生地を使用したタペストリーを制作させていただきました。スエード特有のなめらかな質感と上品な光沢によって、空間全体の印象を高める役割を果たしています。

また、繊細なグラフィックや文字も美しく再現されており、高精細な印刷表現が求められる用途において、生地の特性が効果的に活かされています。スエードは見た目の高級感と発色の美しさを兼ね備えているため、店舗装飾や展示会、ブランド訴求用の垂れ幕に適した生地であることが分かる事例です。

(株)TRUNK様タペストリー制作事例

▶︎ 事例詳細はこちら

垂れ幕の布生地の選び方(用途別)

ここまで各布生地の特徴をご紹介してきましたが、実際に垂れ幕を制作する際には「どの用途にどの素材が適しているのか」を基準に選ぶことが重要です。垂れ幕には、布生地だけでなく、屋外常設に適したビニール系素材(ターポリン)も使用されるため、設置場所や使用期間に応じて適切な素材を選ぶ必要があります。

以下に、垂れ幕の使用シーン別に、布生地とビニール系素材の両方を含めたおすすめ素材をまとめました。用途に応じた生地選びの参考としてご活用ください。

用途・目的 おすすめ生地 理由・特長
コストを抑えて、のぼり旗や短期イベント用の幕を制作したい ポンジ 軽量で安価なため、大量制作に適しています。設置や撤去も容易で、イベント用途に向いています。
展示会や説明会の背景幕、テーブルクロスとして使用したい トロピカル / トロマット 適度な厚みとハリがあり、しわになりにくく、企業ロゴや文字を美しく表示できます。
商業施設や店舗内で、長期間掲示する垂れ幕を制作したい トロマット 耐久性に優れており、透けにくく、長期間使用しても見栄えを保ちやすい生地です。
高級感のある装飾幕や、写真を美しく見せたい スエード / 遮光スエード 発色が良く、質感にも優れているため、ブランド訴求や装飾用途に適しています。
両面から異なるデザインを見せたい 遮光スエード 遮光層により裏面への透けがなく、両面に異なるデザインを印刷できます。
屋外で長期間設置したい(ビル壁面・屋外広告など) ターポリン ビニール系素材で耐水性・耐候性に優れており、雨風や紫外線の影響を受けにくいため、屋外常設用途に適しています。

このように、垂れ幕の用途や設置環境によって、最適な素材は異なります。屋内用途であれば軽量で扱いやすい布生地、屋外で長期間使用する場合は耐久性に優れたビニール系素材を選ぶことで、より効果的で長持ちする垂れ幕を制作することができます。

よくある質問(Q&A)

Q. 布生地の垂れ幕はどのくらいの期間使用できますか?

A. 使用環境によって異なりますが、屋内であれば数年単位で使用できるケースもあります。屋外の場合は紫外線や風雨の影響を受けるため、ポンジは短期用途、トロマットやスエードは比較的長期間の使用に適しています。

Q. 布生地の垂れ幕は折りたたんで保管できますか?

A. はい、布生地は柔らかいため折りたたんで保管できます。トロマットやスエードは比較的しわになりにくく、繰り返し使用する用途にも適しています。

Q. 布生地の垂れ幕は洗濯できますか?

A. 昇華転写印刷の場合、軽い手洗いは可能ですが、防炎加工が施されている生地は洗濯によって防炎性能が低下する可能性があります。基本的には、固く絞った布で汚れを拭き取る方法をおすすめします。

Q. 防炎加工は必要ですか?

A. 展示会場、商業施設、公共施設などでは、防炎性能を持つ生地の使用が求められる場合があります。設置場所の規定を確認し、防炎タイプを選択することをおすすめします。

Q. 写真やグラフィックを綺麗に印刷できる生地はどれですか?

A. スエードや遮光スエードは生地の目が細かく、発色に優れているため、写真やグラフィックを美しく表現できます。トロマットもバランスが良く、多くの用途で採用されています。

Q. 軽さを重視する場合はどの生地が適していますか?

A. ポンジは最も軽量な生地であり、持ち運びや設置がしやすいため、イベント用途や短期掲示に適しています。設置作業の負担を軽減したい場合におすすめです。

まとめ

垂れ幕に使用される生地は、見た目の印象だけでなく「扱いやすさ」「耐久性」「発色」「透けにくさ」など、用途によって重視すべきポイントが大きく変わります。

軽さとコストを重視するならポンジ、適度なハリと扱いやすさで幅広く使えるトロピカル、耐久性と視認性のバランスに優れたトロマット。そして、写真やグラフィックを美しく見せたい場合や高級感を演出したい場合はスエード、両面で異なるデザインを見せたい場合は遮光スエードが有力な選択肢になります。

また、屋外で長期間掲出する場合には、布生地だけでなく、耐水性・耐候性に優れたビニール系素材のターポリンを検討することで、安心して運用しやすくなります。

当サイトでは、今回ご紹介した各種生地を取り揃え、目的や設置環境に合わせた垂れ幕を制作いたします。ご希望の用途や設置場所をお知らせいただければ、最適な素材をご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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