フラッグ広告とは?特徴・活用シーン・デザインのポイントを徹底解説【事例あり】
街中で目にする機会が増えている「フラッグ広告」。商業施設や飲食店、自治体プロモーションなど、さまざまな場面で導入が進んでおり、エリア全体の印象づくりにも大きく貢献しています。
本記事では、フラッグ広告の特徴、設置するメリット、デザインの考え方、そして実際の掲出事例まで分かりやすく解説します。これから導入を検討している企業担当者の方にも役立つ内容です。
目次
フラッグ広告とは?
フラッグ広告とは、細長い幕(フラッグ)をポールや街路灯、建物の壁面などに取り付けて掲出する広告媒体のことです。風にはためく形状から「バナーフラッグ」「ストリートフラッグ」と呼ばれることもありますが、いずれも縦長の布やターポリンなどにデザインを印刷し、道路や通り沿いに連続して掲出する屋外広告という点が共通しています。
看板のように固定された平面サインと比べると、フラッグ広告は軽量で設置しやすく、デザインを差し替えながら季節感やキャンペーン内容を柔軟に表現できるのが特長です。商業施設周辺の街路灯や駅前のポールにシーズンごとのデザインを掲出することで、エリア全体の雰囲気づくりと集客を同時に行うことができます。
また、同じデザインのフラッグを一定間隔で連続して掲出することで、歩行者の進行方向に沿って視線を誘導できる点も大きな魅力です。「駅から店舗までの導線をつなぐ」「イベント会場へと誘導する」といったシーンでも、フラッグ広告は高い効果を発揮します。
フラッグ広告が選ばれる理由・メリット
街なかにはさまざまな屋外広告がありますが、その中でもフラッグ広告が選ばれるのは、次のようなメリットがあるからです。
- 連続した掲出でエリア全体の雰囲気づくりができる ─ 同じデザインのフラッグを通り沿いに並べることで、一帯に統一感が生まれ、ブランドや施設の世界観を印象づけることができます。
- 歩行者・ドライバーの目線の高さに情報を届けられる ─ フラッグは視線に近い位置に掲出されるため、自然な形でメッセージを目にしてもらえます。
- 季節ごとのキャンペーンやイベントと連動しやすい ─ 素材が軽く取り替えやすいため、「セール告知」「周年イベント」「クリスマス」「ハロウィン」など、シーズンごとにデザインを差し替えやすい媒体です。
- 比較的コンパクトなスペースで掲出できる ─ 大型看板のように大きな壁面を必要とせず、既存の街路灯やポールを利用して掲出できる点も導入しやすさにつながっています。
- エリアブランディングにも活用できる ─ 商店街全体で同じフラッグを掲出したり、街区ごとにテーマカラーを設定したりすることで、「あの通りといえばこのイメージ」という印象を育てることができます。
このように、フラッグ広告は単なる「広告スペース」という枠を超え、街並みやエリアの雰囲気づくりにも寄与する媒体です。企業単独でのプロモーションはもちろん、商業施設と周辺エリアが一体となったプロジェクトにも向いています。
フラッグ広告の主な活用シーン
フラッグ広告は、街中のさまざまな場所で目にすることができます。ここでは代表的な活用シーンをご紹介します。
- 商店街・駅前通り: 通りに沿ってフラッグを並べることで、商店街全体の活気や賑わいを演出できます。セールやイベント時にデザインを変えることで、来街者に「いま何が行われているのか」を直感的に伝えられます。
- ショッピングセンター周辺: 駅から商業施設までの導線上にフラッグを掲出することで、施設名やキャンペーン情報を繰り返し訴求できます。ブランドカラーで統一すれば、目的地への期待感を高めることも可能です。
- 再開発エリア・オフィス街: 新しい街区やオフィスエリアでは、コンセプトやロゴを掲出したフラッグを並べることで「エリアブランド」を形成できます。街のコンセプトをわかりやすく伝えるツールとしても有効です。
- イベント・フェス・スポーツ大会: 会場周辺からメイン会場までフラッグを連続して掲出することで、イベントの開催を告知しつつ来場者をスムーズに誘導できます。スポンサー企業のロゴ露出の場としても活用されています。
- 観光地・テーマパーク周辺: 季節ごとのイベントビジュアルをフラッグにして掲出することで、街全体を「テーマパークの延長」のように演出することができます。
このように、フラッグ広告は「人が歩く・行き交う場所」と相性が良い媒体です。導線上に繰り返し登場することで、利用者の記憶に残りやすく、目的地への期待感を高める効果が期待できます。
フラッグ広告の種類
ひと口にフラッグ広告といっても、掲出場所や目的によって形状や仕様はさまざまです。ここでは代表的な種類をご紹介します。
- 街路灯フラッグ: 商店街や駅前通りなどでよく見られるタイプで、街路灯の側面にブラケット金具を取り付けて掲出します。通り沿いに連続して掲出しやすく、エリアプロモーションに最適です。
- ポールフラッグ: ビルの敷地内や施設入口などに立てられた専用ポールに取り付けるフラッグです。施設のブランドカラーやロゴを印刷し、企業イメージの訴求に使われることが多い形です。
- ビル壁面・ファサードフラッグ: 建物の外壁から突き出すように掲出されるタイプで、歩道側からの視線を強く引きつけます。店舗の入口周辺に取り付ければ、看板代わりとしても機能します。
- 屋内フラッグ: 商業施設の吹き抜け空間や通路に吊り下げて掲出するフラッグです。セールやキャンペーンの告知、フロアごとのテーマ演出などに使われます。
- イベント用仮設フラッグ: イベント開催期間のみ仮設ポールやスタンドを用いて掲出するフラッグです。期間終了後に撤去しやすいよう、軽量素材や簡易金具が使われることが多くなっています。
どのタイプのフラッグ広告を選ぶかによって、必要な金具やサイズ、推奨される素材も変わってきます。掲出場所や期間、風の強さなどを踏まえながら、最適な仕様を検討することが大切です。
フラッグ広告のデザインポイント
フラッグ広告の効果を最大限に引き出すには、「デザインのわかりやすさ」が何より重要です。人は歩きながら・車を運転しながらフラッグを目にするため、じっくり読み込む時間はほとんどありません。ここでは、制作時に意識したいポイントをご紹介します。
- メインメッセージはできるだけシンプルに ─ 「施設名+ロゴ」「セール名+日付」など、ひと目で内容が伝わる情報に絞ることが大切です。
- 書体は太めで視認性の高いものを選ぶ ─ 細い文字や装飾の多いフォントは遠目から読みにくくなります。特に日本語の縦書きフラッグでは、線の太さに注意しましょう。
- 背景色と文字色のコントラストを強くする ─ 明るい背景×濃い文字色、またはその逆の組み合わせを意識すると、どんな天候でも内容が読み取りやすくなります。
- エリア全体で色やトーンを揃える ─ 商店街や施設周辺に複数枚掲出する場合、カラーやレイアウトのルールを統一することで、より洗練された印象になります。
- 写真やイラストは大きく大胆に配置する ─ 細かい情報を詰め込むよりも、イメージが直感的に伝わるビジュアルを大きく配置した方が、記憶に残りやすくなります。
フラッグ広告は縦長の限られたスペースだからこそ、「すべてを載せようとしない勇気」も重要です。あれもこれもと詰め込みすぎると、一番伝えたいメッセージがかえって埋もれてしまいます。ターゲットや目的を明確にしたうえで、優先度の高い情報から順にレイアウトしていきましょう。
掲出前に確認しておきたいポイント
フラッグ広告を実際に掲出する際には、デザイン面だけでなく、安全性やルール面の確認も欠かせません。ここでは事前に押さえておきたいポイントを簡単に整理します。
- 掲出場所の許可: 公道に面した街路灯や電柱などに掲出する場合は、自治体や管理会社の許可が必要になります。掲出期間や内容、サイズなどの条件を事前に確認しておきましょう。
- 安全性への配慮: 風の強いエリアでは、フラッグのサイズや素材選び、取り付け金具の強度が特に重要です。破損や落下がないよう、想定される風荷重に耐えられる仕様を選定する必要があります。
- 防炎・耐候性: 商業施設周辺や人通りの多いエリアでは、防炎加工や耐候性に優れた素材が求められる場合があります。掲出期間や環境に応じて、適切な素材を選びましょう。
- メンテナンス・交換サイクル: 長期間掲出する場合は、色あせや汚れの状態を定期的にチェックし、必要に応じて交換する計画を立てておくと安心です。
これらのポイントを事前に押さえておくことで、「せっかくデザインしたのに掲出できなかった」「安全面の指摘を受けて作り直しになった」といったトラブルを防ぐことができます。
フラッグ広告におすすめの生地
フラッグ広告を長期間きれいに掲出するためには、設置場所や目的に合った生地選びがとても重要です。ここでは、屋外フラッグに特に相性の良い代表的な素材を厳選してご紹介します。それぞれの特長を比較しながら、用途に合った最適な生地を選ぶ際の参考にしてください。
ターポリン(屋外フラッグの定番素材)
雨風に強く、屋外での耐久性が高いため、フラッグ広告で最も多く採用されている素材です。特に商業施設周辺や駅前など、季節ごとのデザイン差し替えが多い場所で高い効果を発揮します。
- 特長:耐久性が高い・防炎対応・発色が良い
- 用途:街路灯フラッグ、商業施設の連続掲出フラッグ、イベントの装飾フラッグ
メッシュターポリン(風の強い場所に最適)
細かな穴が開いているため風の抵抗を受けにくく、高所や海沿いなど風が強いエリアでの掲出に適した素材です。ターポリンより軽量で、破れにくいのも特長です。
- 特長:風抜けが良い・軽量・破れにくい
- 用途:街路灯フラッグ、高所掲出のフラッグ、長期掲出の大型フラッグ
ポンジ(軽量でコストを抑えたい場合に)
のぼり旗にも使われる軽量生地で、扱いやすくコストパフォーマンスに優れています。比較的短期のキャンペーンフラッグや、軽さを重視したい場合に最適です。
- 特長:軽量・裏抜けが良い・防炎対応が選択可能
- 用途:短期キャンペーンのフラッグ、イベント装飾フラッグ
トロピカル(軽量+耐久性のバランス重視)
ポンジより厚く耐久性がある布生地で、軽量性と強度を両立したい場合に適しています。やわらかい質感があり、布特有の風合いを活かしたい企業様に好まれています。
- 特長:軽量・耐久性あり・防炎素材が選べる
- 用途:屋内外の案内フラッグ、布の質感を活かした広告フラッグ
生地選びに迷った場合は、屋外性・耐久性・価格のバランスが良い「ターポリン」から検討するのがおすすめです。各生地についてもっと詳しく知りたい方は、以下のページもあわせてご覧ください。
>>取り扱い生地のご紹介
フラッグ広告の製作事例ご紹介
ここからは、実際にフラッグ広告を活用されている事例をご紹介します。(株)東急百貨店様では、施設周辺の街路灯にオリジナルフラッグを掲出し、来街者の目を引くプロモーションを行われました。
こちらのフラッグには、施設名ロゴやキャッチコピーがシンプルに配置されており、遠くからでも「どの施設のフラッグなのか」がひと目でわかるデザインとなっています。通り沿いに同じデザインのフラッグが連続して掲出されることで、駅から施設までの導線が自然とつながり、来店を後押しする効果が期待できます。
まとめ
フラッグ広告は、街路灯やポールに取り付ける縦長の旗型サインで、街全体の雰囲気づくりとプロモーションを同時に実現できる屋外広告です。歩行者の視線に自然に入りやすく、複数枚を連続して掲出することで、高い視認性と統一感を生み出せる点が大きな魅力です。
また、季節イベントやキャンペーンに合わせてデザインを柔軟に差し替えられるため、商店街・ショッピングセンター・再開発エリアなど、さまざまな場所で活用されています。素材や取り付け方法を適切に選ぶことで、長期間の掲出にも対応し、街の景観に溶け込みながらブランドイメージをしっかりと訴求できます。
これから導入を検討する企業様は、掲出場所の環境(風の強さ・人通り・周辺の景観)や目的を整理しながら、最適なサイズ・素材・デザインを選ぶことが大切です。今回ご紹介した事例のように、フラッグを連続して掲出することで、来街者の導線を自然につなぎ、地域全体を巻き込んだ効果的なプロモーションを実現できます。
街並みを彩り、人の流れを生み出す「フラッグ広告」。自社の世界観やメッセージをのせて掲出することで、来街者との接点を増やし、地域に愛されるブランドづくりにもつながるはずです。ぜひ、自社に合ったフラッグ広告を活用し、より魅力あるエリア演出を目指してみてください。












