ターポリンの保管とお手入れ方法とは?NG行為から色褪せを防ぐ方法までを解説

数ある横断幕素材の中でも、非常に人気のある素材が「ターポリン」です。
ターポリンはポリエステル製の布を軟質の合成樹脂で挟んだビニール素材の生地で、雨風に強く耐久性に優れているのが特徴です。横断幕以外にも、看板や屋外テントや工事現場のシートなどに活用されています。
そんなターポリンは、どのように保管しお手入れをしたらよいのでしょうか?
今回の記事では、ターポリンの保管とお手入れの方法や注意点について詳しく解説していきます。

ターポリンの保管とお手入れでNGな行為

ターポリンの保管とお手入れでNGな行為

まず、ターポリンの保管とお手入れでNGな行為について取り上げたいと思います。

避けるべき行為は主に以下の4つです。
● 強い摩擦
● 洗濯機やクリーニング
● 折りたたんでの保管
● 重いものをのせての保管

順番に確認していきます。

 

強い摩擦

ターポリン生地へのプリントは、生地表面にプリンターでインクを吹き付けてのせる形になっています。強い摩擦がかかると表面のインクが剥がれる恐れがありますので、汚れは水で濡らした柔らかいタオルなどで優しく拭き取るようにし、ゴシゴシと強い摩擦を加えることは避けてください。

 

洗濯機やクリーニング

ターポリンを洗濯機で洗ったりクリーニングに出したりすると、洗浄時に印刷面に強い摩擦が加わって色落ちの原因になったり、シワがつく要因にもなります。また、防水のものを洗濯すると洗濯機の故障にもつながる可能性がございますので、洗濯機やクリーニングでのお手入れはお控えください。

 

折りたたんでの保管

ターポリンは1度折り目がつくと完全には消えません。ですので、折りたたんだ状態での保管は極力避けて下さい。また、シワが付いて良い場合でも、折りたたんでの長期保管はインク剥がれの原因ともなるためご注意ください。

 

重いものをのせての保管

ターポリン生地を折りたたんだ状態で、上に重いものを置くと、負荷がかかり折り目が付いてしまいます。また、印刷面同士が接触している場合、表面のインク同士がくっついたり擦れたりして、インク剥がれの原因となります。なお、インク同士がくっついて剥がれる現象を『ブロッキング』と言いますが、特に黒や紺などの濃い色の場合にこの現象が起こりやすいです。

ブロッキングについては、次の項目で詳しく説明致します。

 

ブロッキングとは何かを詳しく解説

前述したブロッキングについてご説明いたします。

ブロッキングとは?

ブロッキングとは、印刷インクの乾燥過程において、インクの粘着性により紙やターポリンなどの素材同士がくっついてしまうことを言います。
インクの素材同士がくっついてしまうと、上手く剥がせる確率は低く、最悪の場合インクが剥がれてしまったり、素材が破損してしまったりするため注意が必要です。

 

ブロッキングを引き起こす要因となるもの

ターポリン生地は、温度、湿度の管理が悪いとブロッキング現象が起こりやすくなります。一般的に、30℃以上の高温が続くと生地の表面同士が接触しやすくなり、接着してしまうことがあります。また、60%以上の湿度が続くと、生地が柔らかくなり表面同士が接着してしまうことがあります。
高温、湿度に限らずとも、素材を大量に積み重ねていると、重みでブロッキング状態になるリスクが高まります。ブロッキング現象が起こった場合、生地を別々に広げて風通しの良い場所で放置することで、徐々に元の状態にもどることもあるそうです。

 

ターポリンのシワの伸ばし方

ターポリンのしわの伸ばし方

ターポリンを折り曲げて保管した場合、折った部分にどうしてもシワができてしまいます。
ここでは、そのようなターポリンのシワを伸ばす方法を解説します。

完全にシワが消えることはありませんが、目立たなくすることは可能です。

以下の3つの方法があります。
● 吊り下げて自重で伸ばす
● ステンレスパイプの重みで伸ばす
● 筒に巻いておく

これらの方法について、1つずつ見ていきましょう。

吊り下げて自重で伸ばす

ターポリンを吊り下げておくと、自重で徐々にシワが伸びていきます。
前述したとおり完全にシワが消えることはありませんが、これだけでもシワは軽減されます。

さらに効率よくシワを伸ばしたい場合は、下辺に重りをつけたり、袋縫いをして中にステンレスパイプを仕込むと、より重みが掛かって幕をピンと張ることが出来ます。

 

筒に巻いておく

ターポリンを筒に巻いておくのも効果的な方法です。
この際、印刷面を外側に向けるとインク剥がれが起こりやすいため、内側に向けておくことをおすすめします。

 

梱包時の注意点

梱包時の注意点

ここで、ターポリンを梱包する際の注意点をご紹介します。

折り目が目立ちやすいターポリンの特徴

ベタ塗りが多いデザインの場合、特に折り目が目立つので、梱包方法には注意が必要です。
また、通常のターポリンよりも遮光ターポリンなどの厚みのあるターポリンの方が、折り目がキツくつきやすいという特徴があります。

 

巻き梱包がおすすめ

ベタ塗りが多いデザインや厚みのあるターポリン生地は、折りたたんで梱包するのではなく、紙管巻きなどの巻き梱包にするのがおすすめです。
折りたたむと折り目がついてしまいますが、巻き梱包ならそのような事態を避けられます。

 

ターポリン保管時の色褪せを防ぐ方法

色褪せを防ぐ方法

ターポリンは、基本的に鮮やかなプリントが可能ですが、保管しているうちに色褪せが生じてしまうことがあります。
色褪せを防ぐ方法は以下のようなものがあります。

● 印刷面を内側に向けておく
● 直射日光や湿気を避けて保管する
● 梱包の際は、折り畳みでも巻き梱包でも、必ずあて紙を入れる

これらの対策について、詳しく見ていきましょう。

印刷面を内側に向けておく

先ほど「ターポリンのシワの伸ばし方」の部分でも触れましたが、印刷面を外側に向けると擦れやブロッキングの原因となり、インク剥がれにつながります。
基本的には、内側に向けておくことがおすすめです。

 

直射日光や湿気を避けて保管する

ターポリンは屋外の設置に向いていますが、直射日光や湿気に定期的に長期間さらされていると、印刷面の劣化が速く進んでしまいます。
なるべく暗所で湿気の少ないところに保管するようにしましょう。

 

梱包の際は、折り畳みでも巻き梱包でも、必ずあて紙を入れる

ターポリンを梱包する際には、折り畳みと巻き梱包どちらの場合でも、必ずあて紙(普通紙など吸収性のある紙)を入れてください。
印刷面同士の接触や印字面への摩擦を極力抑えられるので、色褪せや変色、滲みなどを避けることができます。
※郵送など短期間の梱包であればビニールを挟む程度でも問題ありません。

なお、エアキャップ(プチプチ)での梱包は、上から重みがかかる場合や長時間の梱包になる場合、盛り上がり部分の型が印字面につく可能性があるので避けた方が無難です。

 

まとめ<最適な保管方法>

ターポリン生地は、風通しの良い場所で保管し、湿度や温度の管理を徹底しましょう。生地を長時間圧縮したり、湿気の多い場所に保管したりしないように注意することも重要です。ブロッキング現象が起こってしまった場合には、生地を別々に広げて風通しの良い場所で放置することで、徐々に元の状態に戻すことも見込めます。せっかく作った幕は、大事に保管してキレイな状態で保ちましょう!

まくするではご希望に合わせた梱包方法を選択できます!

今回の記事では、ターポリンの保管とお手入れの方法や注意点について解説させていただきました。

ターポリンが得意な印刷通販「まくする」では、インクのついたデリケートな印刷面を守るために、梱包方法にもこだわっています。

お客様のご希望によって以下の梱包方法をお選びいただけます。
・畳み梱包1:大きめに折りたたみます。
・畳み梱包2:やや小さめに折りたたみます。
・畳み梱包3:プチプチを挟んで細長く折りたたみます。
・紙管巻き梱包:紙管に巻く形で梱包します。
・巻き梱包+箱入れ:巻き梱包をしたものを箱に収納して出荷します。
・箱入れ畳み梱包:折りたたんだ商品をダンボール箱に入れて出荷します。
・巻き梱包:紙管は使わずに丸めて梱包します。

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弊社では周囲ロープ縫い込みハトメ加工は畳み梱包で出荷しておりますが、商品の使用用途や加工方法、大きさ、数量などによって柔軟に対応いたします。
ぜひ、お気軽にご相談ください。

※紙管巻きやダンボールなどの梱包資材を指定される場合は資材代を請求させていただきます。
※梱包サイズ3辺の合計が160㎝を超えると別途送料をいただきます。